電池が逆転しているかのような現象について
前回お話させていただきました。
この現象には正式な名前があります。
それを「心理的逆転」といいます。
この心理的逆転が起こっていた方のお話です。
今までで一番印象強く、心に残っている方です。
その方は、首と股関節が痛いから見て欲しいと、 来院された方です。
70代の女性でした。
ご家庭中で何か問題があったようでした。
施術をしながら不満の話と、痛いという話しか 口から出てきませんでした。
施術したところの痛みを確認すると、
「そっちはいいけど、こっちがまだ痛い」 「こっちは良くなったけど、まだそっちが痛い」
と常に痛みを探しているようでした。
セルフケアは全くしていないようで、 運動はしたくない、体操もイヤだ、と。
しかし「なんとかしてくれ」というので、 もっともその方にふさわしいと思うメニューを ご提案しましたが、断られました。
いろいろと病気を持っているから、
それに影響したら困るからと。
そんなわけはなくて、むしろ病気の改善にもつながる
施術内容なのですが、理解してもらえませんでした。
その方は近所の方と立ち話していても、 自分の「悪いところ自慢」ばかりだったそうで・・・
そのうち、「がんになってしまったので通えなくなりました」と連絡がありました。
それから1年くらいして、その方が亡くなったと聞きました。
こんなことを言っては失礼かもしれませんが、 ネガティブの塊のような人でした。
そして病気や痛みの事ばかり口にしていました。
これでは何度も脳に「そうなれ」「そのまま居続けろ」と 命令しているようなものです。
心配してもらいたいからなのか、 優しくしてもらえるからなのか、
病気の話をしたがるんですね。
自分の病気の話をしたい=病気であらねばならない
脳はそのように判断し、病気を創り出すといいます。
表現を変えるなら、潜在意識にインプットされている状態です。
本来は自然治癒力があり、治っていくはずです。
がんはともかくとして、
その他の症状も全く治る気配がありませんでした。
これでは自分らしく輝いて生きている とは言えませんので、
その考え方を変えさせるために、
または人生を強制終了させるために、
がんになってしまったのでしょう。
ちょっと悲しい話ですが、実際にあった話です。
逆転現象を起こしてる人がみんなこうなる、
というわけではありません。
しかし、今抱えている症状は、 かなり長期間、持ち続けなければいけないでしょう。
メンタル的にも落ち着かない日々が多そうです。
しかし、この逆転現象さえ治せれば、
劇的に変わることがよくあります。
足が痛くて歩くのもイヤだった人が、 バスに乗らず歩いて帰ろうかと思うほど回復したり、
会社の人間関係でうつ状態になり、 食欲がなくなり不眠症になってしまった人が、 1週間で元の元気な状態に戻ったり、
何をやっても「腰が痛い」と言っていたのに、 全く言わなくなったり、と
こういう事例がたくさんあるのです。
施術だけでなく、今まで効きにくかった、 薬も効きやすくなったりして、
急に治すスイッチが入った感じなります。
ひどくなる前に、逆転現象を治しておくと、
こじらせなくて済みますね。
実はこの現象、病気のことだけでなく、 性格的な部分にも影響していると感じています。
心理的逆転を起こしている人は、 他人軸であることが多く、
そのせいでストレスがたまりやすくなります。
それを自分軸に戻す作用もあります。
逆転現象を戻した方が、
いままで躊躇していたことをやるようになったり、
勇気がなくて実行でなかったことを、 楽に実行することができるようになったりと、
自分の考えで、自分の意思をもって、
行動に移せるようになった人が、
今まで何人もいたからです。
逆転現象を戻すことで、 【本当の自分】に戻れるのでないか、
そう考えています。
次回は、この逆転現象をいかに起こさせないか、 どうやったら自分で治せるのか、
この辺のお話をしていきたいと思います。
ここもとても重要なので、 ぜひ読んでくださいね!
Comments